モンサンミッシェルのライトアップされた夜景を撮るため、ちょっと離れたホテルを予約しておいた。

Relais Saint-Michel(ルレ サン-ミッシェル)という名前のホテルで、ほぼ全室モンサンミッシェル・ビュー。
いろいろ調べても、部屋から見ることができるのはここくらいしかなかった。
1階のレストランも当然モンサンミッシェル・ビューで、横広な窓ごしに真正面に眺めることができる。
二人用のテーブルだと、丸テーブルに椅子が二つとも窓に対するように備えられている。

たまに車が走っていく以外、なーんにも変わらないのどかな景色を見ながら食事するのは、なんとも平和な気分だった。

で、いよいよ夜。
この時間のために、三脚を運んできたのだ。


人工的な観光名所に仕立て上げられている感は否めないが、やはりライトアップが映える建物だ。
三脚を運んだ甲斐があった写真かどうかは… 微妙。

夜景も良かったが、早朝の霧がかかったなかに浮かび上がったモンサンミッシェルの方が印象に残った。


しかも、こんなに全体が浮かび上がった時間が短かったので、早起きしてよかった。


早起きしてバスの到着を待つあいだ、別れを惜しみつつ、また何枚も写真を撮ってしまった。



「フランスシリーズはいつまで続くの?」と奥さんが素朴な質問を投げかけるのをよそに、続けたいだけ続いていくこのシリーズ。
世界遺産モンサンミッシェルにたどりついて、はや3回目。

世界遺産の認定を受けた名所は、人が集まってどんどん汚れてしまうジレンマを抱えているが、モンサンミッシェルもそのひとつ。
広大な駐車場に、フランス中のキャンピングカーが集まっているんじゃないかと思うほど、たくさんのキャンピングカーが止まっていた。


それから、オートバイ。
元えせライダーにしてみれば、こんなところを走ってみたいな~と思ってしまった。

そして、ヒツジ。


写真を撮れなかったが、ここに着いたときにはたくさんのヒツジがぶらぶらしてた。
確かに、標識が必要なくらいいっぱいいた。


モンサンミッシェルの周りにはなんにもないないと言いつづけているが、確かに何も無い。

なんにも無い道を振り返りふりかえりしてホテルに戻っているときに、奥さんが「日がさしてきたよ!!」と教えてくれた。


空気がきれいだから、日がさすと山の隅々までくっきり見ることができた。
ちょっと運が残っていたのかも。

ようやくモンサンミッシェルの城壁までたどり着いた。(この記録も。)
そのまま歩いて、中に潜入。


ここが入り口。
入ってすぐの左側に見える赤い店が、有名なオムレツのお店、LA MERE POULARD。無愛想な店員が「30分待ち」とかいうのでブチ切れそうになって、待つのはやめた。


進んでいくと、ゆっくりとした上り坂の両側にお店がぎっしり並んでる。
日本でいうところの鎌倉の鶴岡八幡宮、京都の清水寺に良く似ている。



お店には、かならず標識?が下がっている。
なんというか、微笑ましい。中世ヨーロッパを髣髴とさせる。


そして、、、頂上までひたすら階段。
エスカレーターとか、エレベーターなんていう文明の利器はありません。


やっと頂上までたどり着くと、、周囲を一望できるところに出てきた。
見晴らしいいなー、というか、なんにもない。


頂上には、外の蒸し暑さとはまるで正反対の、冷え冷えとした教会が埋まっている。

埋まっている?
普通は地面に建っているのが建物だけど、この教会は山の上に埋まっている、と言った方が似合っている。
山と一体化して、頂点をなしている。


一歩中に足を踏み入れると、洞窟のように涼しい。
そして、その涼しさが、この教会に重々しさを与えているような気がする。

ひとしきり教会で過ごしたあと、ひんやりした構内を通り抜けて裏口に出て、もと来た道まで降りていった。


平坦な道のりをひたすら走ったあと、ようやくたどり着いたモンサンミッシェル。
ずいぶん遠く感じたなぁ。。
バスは泊まるホテルごとに乗客を降ろしていく。
うちらはちょうどモンサンミッシェルの真向かいの、眺望のよいホテルに泊まる予定だったので、そのホテルの近くで下車。荷物を預けて、まずはモンサンミッシェルを目指して一本道を歩き始めた。


しかし、この世界遺産の光景は、実に奇妙だ。
このあたりは海に面した草原で、モンサンミッシェルはこの草原から海岸に足を一歩踏み出したような場所にある。
潮が満ちると、周りを海水に囲まれる。
さらに、見てのとおり周りには何も無い。
何も無いところに、こんなかたまりが突き出ているのだ。
何か想像力を超えているかのように存在していて、確かに目の前にあるのに絵で描かれているような不自然さだ。


…しっかし、遠い!!
せいぜい 1~2km の散歩のはずが、たどり着くころには疲れてしまった。


この時期はなかなか快晴にならないらしくて、くすんだ写真しか撮れなかった。
しかも撮る写真のほとんどが傾いていて、日本に帰ってきて見たときには、それはもうヘコんだものだ。
正直、情けない。

前置きが長くなってしまったが、モンパルナス駅を出発して、モンサンミッシェルに向かった。

パリの街を離れると、すぐに建物はなくなり、あたり一面畑しかなくなってしまった。
本当に何も無い。

そういえば高校の世界史で、「ドイツは工業国、フランスは農業国」みたいなことを思い出した。
パリしか見ていなかったので気がつかなかったが、フランスの土地のほとんどは実はこんな畑なんだと思った。
南の方に行ったら、また違うかもしれない。


フランスの畑には、各所に黄色い菜種の一面があって、目に眩しい。
あとで聞いた話によると、食用油をとるための栽培とのこと。
この写真は、TGVで2時間、レンヌ駅から乗り換えたバスの中から撮ったもの。


だんだんと目的地に近づいてるはずなんだけど… 風景が全然かわらない。
途中で田舎町の真ん中を通り過ぎた。


変わらない風景だけど、緩やかな平原がうねってくると、遠くまで風景が見渡せた。
たまに地元の聖堂らしき黒ずんだ建物があったり、北フランスの田舎を一望できた。
爽やかな空がきれいだ。


バスに揺られて40分、ちっちゃい小山が向こうに見えてきた。
世界遺産に認定されている、モンサンミッシェル。

前回のモンパルナス駅の続き。

駅の中には本屋があった。
雑誌を中心に、けっこうな品揃えだった。



豊富なのはわかるけど、なんでこんなに赤いのか?
と、経営者を小一時間問い詰めたくなるほど赤い。

それにしても雑誌の種類が盛りだくさんだ。


パソコン雑誌、PDA雑誌、デジカメ雑誌とかはまだわかるけど、MP3雑誌とかジョイパッド雑誌とかある。
(ほんとにジョイパッド雑誌かは未確認だが、雑誌名とおぼしき場所にJoypadとでかでかと書いてある)

なんでだろう。
いまさらながら疑問がふつふつと湧いてきた。
雑誌の値段が安いのかもしれない。

さて、本題に戻って、駅である。


時刻表は飛行場さながらのアナログマシン。
日本では地方の飛行場でしか見ることのできなくなった、あの上から順次パラパラしていくやつである。
うーん、こんなんでも十分なんだろうなぁ。

で、目的地に向かうための特急電車がこれ。


いわゆるTGV(テジェヴェ)。
TGV は、Train a Grande Vitesse(超高速列車)の略だそうだ。
ちなみにこの写真は最後尾。

日本ではあらかじめ出発ホームが決まっているのと違って、直前までホームが決まらない。それから、乗車券は買うだけではだめで、自動の検札機で打刻しないと罰金を科されるらしい。しかも、外国人旅行者だろうが容赦なく。

そんなことは事前にしっかり「歩き方」読んで学習済み、
…だったのは一緒に行ったうちの奥さんです。

旅行二日目に、世界遺産のモンサンミッシェルを目指して出発。
パリから外に出ていくときの窓口となる、モンパルナス駅へ。
日本で言えば、上野みたいなもんですね。

フランスの駅。

フランスの駅舎はだいたいがコンクリート打ちっぱなしで、総じて古い。
テレビ番組「世界の車窓から」で見た世界に違いないのは確かだけれど、実際に自分の目で見て感じるのとはやっぱりちょっとだけ違う。
テレビ番組を通して見えてくるものは、やっぱり何かが変わるらしい。

広大なモンパルナス駅には、カフェとかパン売り場とか、けっこうしっかり揃ってる。



そんで、なんともアメリカチックなことに、スターウォーズEP3の宣伝がでっかく出てた。
フランスでこれは意外。



パリの建造物。
昔から残っているものに合わせて新しい建物を作っていて、それが密集している。
日本で言えば、山の手線の内側がすべて日本家屋でできているという感じだ。

もちろん日本では機能的に日本家屋では限界があったから、ビルばっかりになっているが、パリではどうなんだろう?
石造りの建物のなかにオフィスがあるのかも?
そういえば、うちの会社のフランス法人はどこにあるか見てみたら、パリ郊外の副都心にあるようだ。
けっこう立派なビルを建てているようなので、副都心はパリとは趣が違うのかもしれない。


それから、石像。

いろんなところに石像が置いてある。これでもかってくらいに。
なんでこんなにあるんだろう?
日本で言えば、上野公園の西郷さんみたいなもんなんだろうか。

ともかく、日本やアメリカとの違いを確かに見た。
パリから出たら、建物自体がほとんどなくなることには、後で気がついたんだが…

パリは花が多い。

だだっぴろい公園にはあちこちに花壇があり、緑に花を添えている。
ただ、なんとなく花の色が日本とは違うような気がした。なんか青っぽい花が多かった。

花はそもそも交配のために虫を呼び寄せる意味もあるので、赤とか黄色とか、元気系の色が多いから、青い花はそんなにない。アジサイとかはそうだけど。
なんだか不思議な感じだ。

上の写真は、リュクサンブール公園で撮ったもの。
チューリップの花びらの角度が、なんとなくヨーロッパっぽい。気がする。

ここの公園の花は、どれも元気というか、いきいきというか、豊かさがあった。

花といえば、そのあとに歩いたセーヌ川沿いに、花屋が並ぶ通りがあった。



歩道を葉っぱの緑ととりどりの花の色が埋め尽くしていて、不思議な空間だった。
セーヌ河畔のここだけに植物が鬱蒼としていて、少なくとも日常的な光景には見えないのに、現地で暮らしている人は当然ながら何事も無く歩いていく。


このあいだ行ったフランス旅行はゴールデンウィークだったから、もう二ヶ月くらい経ってしまった。

上の写真は初日にパリ周辺をうろうろしていたときのもの。
Les Deux Magotsというカッフェーがこの建物の一階にあったので、とりあえずここでカッフェーデビューするか!!と思いなかをうろついて、なかなか来ないギャルソンを待っていたら、ブラピのようなギャルソンが来た。

日本の喫茶店の適当なバイトとは異なり、フランスのギャルソンは仕事的にもきちんとしたものらしい。そういえば、おじさんギャルソンが多い。
彼らはどのくらい稼いでいるんだろう?

どうもこの店は有名らしくて、フランスのガイドブックにも載っていた。
しかし、値段も高い。

空港からパリに入ってくるころにはこんな建物に満ちあふれていて、ヨーロッパの伝統維持の精神のようなものが感じられた。
建物がいちいち荘厳。圧倒的な存在感。

フランスに到着した日は薄曇で、石造りの建物が薄汚れて見えた。
もうすこし晴れたら、また違って見えるはずだと思いながら、ホテルへ。